前回のその1に引き続き今回も減算について執筆したいと思います。
今回は同一建物減算と送迎未実施減算に焦点をあてます。
これらはいわゆる囲い込みサービスに対する減算が多いと思われます。また
現在行政は利用者の選択の自由の確保へと向かっており、より一層厳しい対応へと向かうと思われ
ます。まず事業所様は今後新たな経営スタイルを追求するとともに、減算の対象となるものは
しっかりと減算処理するよう指導していくべきです。
1)同一建物減算
■減算
1日94単位
■対象
〇 事業所と同一建物に居住する利用者や同一建物から通う利用者
〇 同一建物とは、構造上・外見上、一体的な建物のことをいいます。建物が渡り廊下などでつながっ
ている場合も含まれます。
*同一敷地内であっても、完全な別の建物である場合は対象になりません。
■対象とならないパターン
〇 病気やケガで一時的に送迎が必要になるなど、やむを得ない事情で送迎が必要な利用者に
送迎を行った。
【やむを得ない事情】a~dすべて満たさなければならない
a 利用者は歩行が困難で、建物の構造上からも自力での通所が困難である
b 2人以上の従業員が往復の移動を介助している
c 送迎の必要性についてサービス担当者会議等で検討して、通所介護計画に位置付けている
d 移動介助の状況について記録をしている
2)送迎未実施減算
■減算
片道47単位、往復94単位
■注意点
〇 同一建物減算の対象となっている場合は、同一建物減算が優先します。そのため、送迎未実施
減算とはなりません。
〇 『事業所』~『自宅』間のみ送迎が認められます。利用者の求めに応じて希望の場所で乗降する
と『白タク行為』となり法令違反となります。
■対象
〇 利用者が自ら通っている
〇 利用者の家族が送迎している