大きく変化があった点のみをピックアップして説明していきたいと思います。

報酬体系の簡素化

今回の改正で報酬体系が簡素化されました。今まで特養は16類型という非常に複雑な報酬体系となっていました。下の図で確認していきましょう。

このことによって、規模等により収支状況に差があるなどが現状でした。そのため今回の改定で以下の図のようにスッキリ整理されました。

 

入所者の医療ニーズへの対応

配置医師緊急時対応加算の創設

特養ではより一層重度者への対応が求められます。そのためには、医療の準備をしなければなりません。この加算は緊急時の医師との連携を強化するために創設されました。

 

単位数

早朝・夜間の場合  650単位/回
深夜の場合      1300単位/回

要件

  1. 情報共有の方法及び曜日や時間帯ごとの医師との連絡方法などについて、具体的な取り決めがなされていること。
  2. 複数名の配置医師を置いていること、若しくは24時間対応できる体制を確保していること。
  3. 上記の内容につき、届出を行っていること。
  4. 看護体制加算(Ⅱ)を算定していること。
  5. 早朝・夜間又は深夜に診療を行う必要があった理由を記録すること。

 

看取り介護加算の見直し

改定前 改定後
看取り介護加算

  • 死亡日30日前~4日前 144単位/日
  • 死亡日前々日、前日 680単位/日
  • 死亡日 1280単位/日
看取り介護加算(Ⅰ)(旧見取り介護加算)

  • 変更なし
看取り介護加算(Ⅱ)

  • 死亡日30日前~4日前 144単位/日(新設)
  • 死亡日前々日、前日 780単位/日(新設)
  • 死亡日 1580単位/日(新設)

 

要件

配置医師緊急時対応加算と同じ

 

その他加算

排泄に介護を要する利用者への支援に対する評価の創設

排泄に対する加算が創設されました。

単位

排せつ支援加算 100単位/月

要件

  • 排泄に介護を要する原因等についての分析
  • 分析結果を踏まえた支援計画の作成及びそれに基づく支援を実施することについて、一定期間、高い評価を行う。

 

褥瘡の発生予防のための管理に対する評価

褥瘡予防も非常に奥が深いです。良い加算がでてきました。

単位

褥瘡マネジメント加算 10単位/月
※3月に1回を限度とする

要件

入所者全員に対して

  • モニタリング指標を用いて、施設入所時に評価するとともに、少なくとも3月に1回、評価を行い、その評価結果を提出すること。

褥瘡の発生に係るリスクがあるとされた入所者に対して

  • 入所者ごとに褥瘡管理に関する褥瘡ケア計画を作成
  • 入所者ごとに褥瘡管理を実施
  • 少なくとも3月に1回、褥瘡ケア計画を見直す